巨人 岡本和V弾で2位浮上 試合前に助言送った阿部監督「チームにとってもすごく大きい」
「日本ハム0-2巨人」(15日、エスコンフィールド)
Bクラス転落危機からチームを救い、2位浮上を導いたのは4番だった。土壇場で巨人・岡本和真内野手が11号2ラン。祈りが通じた決勝アーチに試合後、阿部監督も「ドキドキしたね…」とホッと一息ついた。ベンチに戻ってきた主砲には帽子を取って最敬礼。価値ある連勝だ。
「入ってくれって、祈っていましたよ」。指揮官が振り返ったのは九回だ。七回は無死満塁で無得点。八回までに2度のバント失敗があるなど作戦が決まらなかった中、無死一塁での4番にサインは要らなかった。初球、好投を続けてきた日本ハム・金村の直球が、少しだけ高めに浮いた。
岡本和がフルスイングした白球は、ライナーで左中間スタンドに到達。「抜けてくれるかなと思ったので、ホームランになってよかったです」と5月30日のソフトバンク戦以来、14試合ぶりの一発で試合を決めた。オリックスに同一カード3連敗を喫した9日の試合後。阿部監督は3戦10打数無安打に終わった岡本和に、少し厳しい言葉を投げかけた。
「4番が打てば、勝つ。これが野球だと思う」
自身も現役時代、長く背負った宿命。試合前には打撃練習中に珍しく助言を送った。詳細は控え「一つの練習方法として…でも、打ったのは本人ですから」と称賛。「チームにとってもすごく大きい」と喜んだ。勝敗を分かつ4番のバット。「続けて打てるように頑張りたい」と岡本和。主砲の復調とともに、チームは再び上昇気流に乗る。