「日本ハム９－９楽天」（２１日、エスコンフィールド）

　交流戦ＭＶＰの実力を、リーグ戦でも発揮した。大逆転を許して、１点ビハインドの九回２死二塁。日本ハム・水谷は則本の初球１５５キロの直球を捉えると中越え同点三塁打。土壇場で勝負強さを見せつけ延長戦の末、引き分けに持ち込んだ。

　追撃の一打を放ったのも水谷だ。３点リードされて迎えた三回１死二、三塁での第２打席で、早川の外角に浮く球を左前にはじき返す２点適時打。「チャンスだったので何とかランナーを返す思いで打席に入りました」とコメントした。

　交流戦の活躍で大きな反響を実感した。阪神戦を終えて、１９日にいったん実家に立ち寄り、２０日に北海道入り。「品川駅でも声かけていただきましたし。羽田空港でも声かけていただきました」と明かす。

　ソフトバンク時代も声は掛けられたが、当時は「ちらほら」と笑い。「その頻度が多かった気がしました。数時間の間にって感じですね」と言う。周囲は変わっても、自信は変わらない。「１打席１打席大事にやっていこう。そう思うだけですね」。そんな姿勢が大事な場面での一打につながった。