「ＤｅＮＡ２－３巨人」（２５日、ハードオフエコスタジアム新潟）

　最少リードを守り抜いた試合後、巨人・阿部慎之助監督は険しい表情を崩さなかった。連勝で２位タイ浮上。ナインと勝利のハイタッチを終え、坂本勇人内野手を監督室に呼んだ。二岡ヘッドコーチとの３者会談で２軍再調整を決定。「決してネガティブに捉えていない」と強調し、心身共にリフレッシュを求めた。

　「もう一回、体だったり、心を見直す。技術もそうだし、そういう時間に充ててくれと言った」

　不動の５番、三塁手として開幕した今季、ここまで一進一退の状態が続いた。安打数、得点、二塁打数など、多くのプロ野球記録を積み上げる一方、６１試合の出場で打率・２３４、４本塁打、１８打点。２１日からのリーグ戦再開後は７打数無安打、４三振で、直近２試合はベンチスタートと、いずれも出場がなかった。

　「本当は最短で戻ってきてほしい」と本音も隠さなかったが、不可欠な選手として見据えるのは夏場の優勝戦線。「８、９月にいなきゃ終わる。そのために本人と話し合った結果なのでね」と、無期限の再調整で復調を願う。指揮官の思いを受け、坂本は危機感を口にした。「リフレッシュとか言っている場合じゃない。ちゃんと良くなるように」と、早期復帰を強く心に秘めて前を向いた。