ヤクルト・奥川が823日ぶりの神宮凱旋に拍手喝采 5回1失点で2勝目の権利 制球乱すも阪神打線を分断 打線も力強い援護

 2回、ピンチを背負うも無失点で終え、笑顔を見せる奥川(撮影・西岡正)
 5回、ピンチをしのぎ、ナインとタッチを交わす奥川(撮影・西岡正)
 先発し、投げ込む奥川(撮影・田中太一)
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 「ヤクルト-阪神」(29日、神宮球場)

 ヤクルトの奥川恭伸投手が、823日ぶりの神宮凱旋(がいせん)で5回2安打1失点4四死球の力投。頼もしい野手陣の援護点をもらいながら、要所を締めた。

 神宮に、登場曲Official髭男dismの「宿命」が流れると、ひときわ大きな拍手でマウンドに送り出された。右肘痛を発症した22年3月29日以来、823日ぶりの本拠地マウンドだ。阪神打線を10球で抑える完璧な立ち上がりを見せると、直後に味方が3点の援護点をプレゼントした。

 それでも二回だ。大山に今季初の四球を与えるなど、珍しく制球を乱した。その後、打ち取りはしたが前川にもフルカウントまでいき、佐藤輝には四球。坂本にもボールが先行してフルカウントまで勝負はもつれるなど、無失点ながら1イニングで28球を要した。

 三回にも1死二塁を背負うが、後続は打ち取って無失点。五回には2死から2四死球でピンチを背負うと、中野に適時打を許したが、森下は二ゴロに抑えて拳を小さく握った。制球を乱すなど本来の姿とは遠い内容ではあったが、阪神打線を粘り強く切っていった。

 奥川は14日のオリックス戦で980日ぶりとなる復活勝利を挙げた。今季2戦目は「本拠地で投げたい。たくさんの人の前で投げて、活躍する姿を見せたいです」と待ち焦がれていた本拠地舞台。復活に涙した奥川が、神宮に帰ってきた。

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