「中日１－５ＤｅＮＡ」（２９日、バンテリンドーム）

　手応え十分の放物線を２度、描いた。初回２死一塁。ＤｅＮＡ・牧が甘く入ってきた大野の直球を叩くと、打球は左翼席中段で弾んだ。先頭で回った四回はカットボールを引っ張って１０号ソロ。２打席連発で入団から４年連続で２桁に到達。いずれも初球を仕留め「状態が良くないので、甘い球が来たら積極的に、と決めていた。うまく捉えられた」と自賛した。

　５月は月間打率が・１７０と苦しんだが、今月は月間打率３割近くで５本塁打と打撃は上向き。シーズン打率は・２７２まで上昇した。残る懸念はなかなか得点圏打率が上がらないこと。昨季の打点王は「２打席連発はたまたまかもしれないが、いい形で打てて（打球に）角度もついた。続くといい」と願った。

　６月に第１子が誕生。心身共に充実期を迎えている。「（家に）帰ったときに癒やしがあるのでリフレッシュできる。家にいる時間が長いです」と笑顔が弾む。チームは３連勝で２位浮上。「投手陣が最少失点で試合を進めてくれるので、野手も１点ずつ取れている。勝ちにこだわってやっていく」。ギアを上げた主砲がもっともっと勝利に導く。