ヤクルト・奥川復活劇 涙のワケは?自宅に閉じこもりもワンコメで電話切りの先輩「でも行くと話せて楽しくて」

 「ヤクルト6-1阪神」(29日、神宮球場)

 高津ヤクルトが先発・奥川恭伸投手の5回1失点好投で連敗を「4」で止めた。

  ◇  ◇

 再び進み始めた奥川の時間はもう、止まることはないだろう。今季初先発で980日ぶりの復活勝利を挙げると、あふれる思いは止まらなかった。抑えきれなかった感情、涙の理由を聞いた。

 「絶対に泣かんとこうと思ってましたけど。なんでって言われてもわからない」。しばらくの沈黙の後、奥川はつぶやくように言った。「それだけしんどかったってことですよ、振り返ればあっという間でしたけど」。2年間という月日が癒えることはきっとない。

 一進一退の時間、奥川は「何もしたくない」と自宅に閉じこもりがちになった。先輩から食事に誘われても、「行ける精神状態じゃなかった」と振り返る。真っ暗闇だった。そんな中、リハビリ時間を共に過ごした原樹理から電話が鳴る。

 「『20時に場所はここね』で切れるんですよ。ひどいですよね。でも行くと話せて楽しくて」。もがいた中で先輩がさしのべてくれた手、光がある。また京セラに続いて、この日の神宮に両親も駆けつけた。一つではない涙の理由と、数え切れない感謝の思いがあった。(デイリースポーツ・ヤクルト担当・松井美里)

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