巨人の投手交代巡り審判団が勘違い連発の大混乱 中断→協議後、認められる 2イニング連続の混乱に「しっかりしろ」のヤジも
「巨人3-2広島」(30日、東京ドーム)
巨人の投手交代を巡り、審判団が混乱した。
巨人2点リードの六回1死二、三塁で高梨が堂林を三振。ここで杉内投手コーチがマウンドへ。広島は代打・二俣を告げたところで、阿部監督がベンチを出て球審に投手交代を告げた。高梨はベンチへ戻ろうとしたが、審判団が協議。高梨はマウンドに戻された。
その後、審判団が巨人ベンチに謝る仕草を見せ、阿部監督も苦笑い。責任審判の川口審判員は「お待たせして申し訳ありません。ピッチャー交代させられないと勘違いしましたが、ピッチングコーチが帰ってないので交代させることができますので、ピッチャー交代致します」と説明した。5分超の中断に、客席からは「しっかりしろよ!」のヤジも飛んだ。
投手コーチが一度マウンドに行った後、ベンチへ戻ろうとファウルラインをまたいだ時点で投手交代は認められないが、杉内コーチは戻っていなかった。(後述の野球規則参照)
高梨に代わり、3番手で船迫が上がると、広島は代打の代打、左の松山が登場。申告敬遠で満塁となったが、石原を抑え巨人がリードを守った。
さらに、七回にも再び勘違いが起きた。広島の攻撃でこの回の先頭、代打・大盛が登場。阿部監督は船迫から中川の交代を告げたが、山路球審がすぐに認めず。だが、再び阿部監督の元へ戻り、交代を認めた。代打が出ていなければ船迫が続投する必要があったが、ここも勘違い。阿部監督は山路球審の肩をたたいて苦笑いしていた。
試合後、阿部監督は「でも審判の方も人間ですから。たまには間違えもありますよ。だけど間違いを認めてね、しっかりすみませんという事も試合中に仰っていたので」とフォローした。
【野球規則】
5・10(l)【注2】監督(またはコーチ)が投手のもとへ行った後、ファウルラインを越えて引き上げたら、その投手は、そのときの打者がアウトになるか、走者になるか、または攻守交代になるまで投球した後でなければ退くことはできない。ただし、その打者に代打者が出た場合は、この限りではない。
5・10(i)すでに試合に出場している投手がイニングの初めにファウルラインを越えてしまえば、その投手は、第1打者がアウトになるかあるいは一塁に達するまで、投球する義務がある。ただし、その打者に代打者が出た場合、またはその投手が負傷または病気のために、投球が不可能になったと球審が認めた場合を除く。