ソフトバンクの野村大樹内野手（２３）と西武の育成選手の斉藤大将投手（２９）のトレードが成立し、両球団が５日に発表した。支配下選手と育成選手の交換は異例。左の中継ぎ強化を目指すソフトバンクと、貧打で最下位に沈み、長打力のある打者を求める西武の思惑が一致したとみられる。西武は巨人から獲得した松原に続き、今季２度目のトレード補強。

　野村大は早実から２０１９年にドラフト３位で入団し、通算８３試合の出場で打率・２１８、１本塁打。今季は２試合の出場にとどまっていた。みずほペイペイドームで取材に応じ、「複雑な思いもあったが、求められてトレードでいくことは喜ばしいことだし、西武で頑張ろうという気持ち」と前向きに話した。

　斉藤は桐蔭学園から明大を経て１８年にドラフト１位で入団。１年目に初勝利を挙げ、２０年までに通算３２試合に登板したが、２１年５月に左肘内側側副靱帯再建術（トミー・ジョン手術）などを受け、２２年から育成選手となっていた。今季はイースタンで１２試合に登板し１勝、防御率３・００。西武を通じ「気持ちを新たに気合を入れ直して頑張りたい」とコメントした。

　◆野村大樹（のむら・だいじゅ）２０００年９月１０日生まれ、２３歳。兵庫県出身。１７１センチ、８５キロ。右投げ右打ち。内野手。早実から１８年度ドラフト３位でソフトバンク入団。プロ初出場は１９年９月２８日・オリックス戦。今季は出場２試合で安打、打点なし。

　◆斉藤大将（さいとう・ひろまさ）１９９５年６月３日生まれ、２９歳。東京都出身。１７８センチ、８０キロ。左投げ左打ち。投手。桐蔭学園、明大を経て１７年度ドラフト１位で西武入団。２１年オフに育成契約。今季はイースタン１２試合で１勝、防御率３・００。