日本ハムは「今が踏ん張りどころ」糸井嘉男氏が分析「こういう時に経験あるベテランが必要に」も「清宮選手が」
日本ハムが12日から本拠地エスコンフィールドに首位・ソフトバンクを迎え撃つ。球団OBでデイリースポーツ評論家の糸井嘉男氏は「今が踏ん張りどころですね」と巻き返しに期待した。
交流戦は7勝10敗1分けの9位と苦戦。リーグ戦再開後も4勝9敗1分けと苦しみ、4位に転落してしまった。
糸井氏は「ケガ人も出ましたし、投打がかみ合っていないですね」と心配顔で、失速の要因には疲労とチームを引っ張るベテラン不在を挙げた。
「今年の日本ハムは若いチームで、4月、5月と突っ走ってきた。新庄イズムが浸透してきた中で梅雨の時期に差しかかり、疲れが出てきたように思います。1年間、試合に出た経験のある選手も少ないですし、こういう時に経験あるベテランが必要になるのですが」
正念場を迎え、救世主に清宮の名前を挙げた。9日・西武戦では「3番・三塁」で出場し、ようやく今季1号を放った。
「やっぱり清宮選手が打つとチームは盛り上がりますね。爆発してほしい」と期待する一方で、「攻める気持ちが大事」と注文も付けた。
「正直ここ数年、結果は出ていない。万波選手、水谷選手が出てきて、危機感を持ってやっていると思いますが、もっとチャンレンジしていいと思います。高校から騒がれて入ってきて、いいものを持っているのは間違いない。それを生かしてほしいと思います」
就任3年目を迎えた新庄監督の下、田宮や水谷ら若手が台頭。前半戦からパ・リーグの台風の目になってきた。糸井氏は「力があることは証明した」と力を込める。
「このままズルズルいくとよくないと思っていましたが、9日、10日の西武戦に連勝しました。水野選手の離脱は痛いですが、サチヤ(山崎)、田中正義投手も戻ってきた。まだ60試合以上残っていますし、ポジティブに考えて、交流戦まで一つ一つ、貯金を積み重ねてほしいと思いますね」
今年のオールスターも追い風になるかもしれない。リーグ最多8人がファン投票で選出。糸井氏は北海道での真夏の祭典が若い選手にとってはプラスになると力説する。
「今年はエスコンフィールドでありますからね。北海道で暴れてほしいし、ペナントレースを忘れて思い切り楽しんでほしい。他球団のいろんな選手と話もできるし、その中でヒントになることもあると思います」
パ・リーグはソフトバンクが2位・ロッテに8ゲーム差を付けて独走している。4位・日本ハムとは13ゲーム差だ。前半戦残り9試合。日本ハムらしさを取り戻したい。