敗退の慶応は森林監督も涙が止まらず 泣き崩れた主将に「大変だったと思う」昨夏甲子園制覇の重圧と戦う
「高校野球神奈川大会・5回戦、桐蔭学園4-2慶応」(18日、バッティングパレス相石スタジアムひらつか)
昨夏の甲子園で優勝した慶応が桐蔭学園に競り負け、5回戦で敗退した。
試合後、森林監督は涙が止まらず。昨夏主軸で日本一に輝いた主将・加藤右悟捕手も客席の前で泣き崩れ、「1年間日本一になると言ってみんなと頑張ってきたんですけど、自分の力が足りずに日本一になれなかったので悔しいです」と語った。
苦しい1年だった。昨夏、107年ぶりに夏の甲子園で頂点に立ち、注目を浴びた。優勝投手となった小宅は不調に陥り、秋、春の県大会ともに上位進出はできず。最後の夏にかけていた。
この日の試合では四回1死二、三塁のピンチで小宅が登板。二ゴロの間に先制点を許したものの、最少失点で切り抜けた。意地を見せたが、七回に勝ち越し点を献上すると、マウンドを降りた。
打線は八回に追いつく粘りを見せたが、九回は昨夏のVメンバー、鈴木が決勝の2点適時打を浴びた。
森林監督は「粘り強い試合をなかなかできなかった。桐蔭さんの力もあって、引き出してもらって、良いゲームをやってくれたと思います」と涙。「なかなか小宅と鈴木のコンディションを整えてあげられなくて。彼らの持っている力をもっと発揮させてあげられる夏にしたかった」と悔やんだ。
昨夏も主軸として日本一に輝いた加藤は「まさき(小宅)をまたマウンドに上げられず申し訳ない」と言えば、小宅は「エースとして情けない。この一年間はチームに貢献できないまま終わっちゃって悔しいです」と落胆した。
森林監督は泣き崩れた加藤の姿に、「加藤は背負ってる部分があった。こんなもの背負ったことがないというくらいの1年で…。大変だったと思います」と再び涙をぬぐった。