金足農 6年ぶり7度目の夏の甲子園 吉田輝星の弟・大輝が154球完投 2年生エースが兄超え宣言

 力投する金足農・吉田大輝
 甲子園出場を決めて喜ぶ金足農ナイン
 18年、準優勝時のエース・吉田輝星
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 「高校野球秋田大会・決勝、金足農6-5秋田商」(21日、さきがけ八橋球場)

 秋田大会は金足農が秋田商を下して、6年ぶり7度目の出場を決めた。2018年夏の甲子園大会で準優勝した時のエース・吉田輝星投手(23)=現オリックス=を兄に持つ大輝投手(2年)が154球の熱投で頂点に導いた。沖縄は興南、南北海道は札幌日大が出場を決めた。東東京大会では東京が昨夏王者の共栄学園を破り、2014年以来となる8強入り。プロ注目の永見光太郎投手(3年)が投げては1安打完投、打っては2安打2打点の活躍をみせた。

 1点リードの九回2死満塁。絶体絶命のピンチで金足農の2年生エース・吉田は空振り三振を奪い、喜びを爆発させた。154球の熱投。。兄・輝星が準優勝した18年以来、6年ぶりとなる甲子園を手繰り寄せた弟・大輝は「やっとスタートラインに立てる」と目を輝かせた。

 16安打を浴びながら必死に踏ん張った。九回も先頭からの連打に失策が絡んで1点差に迫られたが、150球を超えてからこの試合最速の143キロを計時するなど最後の力を振り絞った。

 初戦のノースアジア大明桜戦は10回を2失点完投。3回戦の大館桂桜戦、準々決勝の本荘戦は2試合連続完封。準決勝は継投で勝ち、大一番に向けて温存された。

 「決勝は絶対、自分が勝たせてやると思って投げた。点を取られても、しっかり断ち切ろうと割り切った」と強い覚悟で臨んだマウンド。「打たれてはいたが、修正が可能だと思っていた」という中泉一豊監督(51)の信頼に見事応えた。

 6年前。兄・輝星が6試合881球の熱投で強豪を次々になぎ倒した“カナノウ旋風”はアルプス席から見守った。大輝が4試合37回を投げ抜いた今夏のノーシードからの快進撃は、当時を思い起こさせる。「兄さんたちの結果を超えることが最大の目標」。再び旋風を巻き起こし、秋田県勢初のVを成し遂げる。

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