東京が日大豊山に劇的サヨナラ勝利で初の4強入り プロ注目・永見は11回139球熱投、涙が光る

 「高校野球東東京大会・準々決勝、東京6-5日大豊山」(23日、神宮球場)

 東京が延長十一回タイブレークの末、日大豊山を破り、同校初の4強進出を決めた。

 プロ注目の永見光太郎投手(3年)は、延長11回139球を7安打5失点(自責点4)の熱投で勝利に導いた。「春は負けているんですけど、リベンジという気持ちではなくて、目の前の試合を全力でという気持ちで取り組んだ。自分も結構、点を取られたけど、みんなが打ってくれて返してくれたので、勝てて良かった」と振り返った。

 執念だった。打線は1-4の八回、先頭打者が相手失策で出塁すると、一気に流れを引き寄せた。安打や犠打で1死二、三塁とすると、6番・中村悠佑内野手が中前適時打。さらにその後も粘り、1点差に迫った2死満塁から9番・関諒也内野手が押しだし四球を選び、同点に。延長戦に持ち込んだ。

 4-4の延長十一回には永見が1点を失ったが、直後の攻撃にドラマは待っていた。1死一、二塁から、野選などで2死満塁の絶好機を呼ぶと、2番・井上渓太郎外野手が二ゴロで失策を誘った。その隙を突き、一気に二走、三走が生還しサヨナラ勝ち。劇的勝利に、エース・永見は「セカンドゴロで正直終わっちゃったと思ったんですけど、相手がミスをしてくれて、それでも勝つことができた。本当にうれしかった」と話し、目にはうれし涙が光った。

 甲子園まであと2勝。次は27日に帝京と戦う。「チームの目標は『甲子園占領』。ゴールはないけど、とにかくいけるところまで勝つ」と必勝を誓った。

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