「高校野球東東京大会・決勝、関東第一８－５帝京」（２９日、神宮球場）

　今春センバツに出場した関東第一が２０１９年以来、５年ぶり９度目となる夏の甲子園出場を決めた。

　序盤から主導権を握った。二回、１死一塁で小島が三塁線を破る二塁打を放ち二、三塁と好機拡大。続く市川の遊ゴロの間に１点を先制した。さらに三回１死二、三塁では、高校通算６０本塁打を誇る４番・高橋が右中間への２点適時二塁打を放ち追加点を奪った。

　それでも、帝京がすぐに取り返す。三回に安打と四球などで２死一、二塁とすると、４番の丹羽が中前適時打をマーク。なおも２死一、二塁で、富浜が初球の甘くなった変化球を捉えて左越え３ランを放ち、同点に追いついた。

　だが、再び関東第一が流れを掌握した。四回に相手ミスに乗じて１死二、三塁とすると、飛田の二ゴロの間に１点を勝ち越し。五回には無死一、三塁で越後が中堅への適時二塁打をマーク。その後、捕逸や野選、失策と帝京にミスが重なり、この回に４点を追加した。

　センバツで背番号１を背負った関東第一の先発左腕・畠中は５回４失点も、緩い変化球を使い、今春公式戦１６本塁打の超強力打線を翻弄（ほんろう）。２番手ではプロ注目右腕・坂井が登板し、自己最速を更新する１４７キロをマークするなど４回２安打１失点でリードを守った。

　帝京は２０１１年以来、１３年ぶり１３度目となる甲子園出場にあと一歩及ばなかった。