智弁和歌山 名門の意地!2年ぶりの歓喜 昨夏初戦敗退の中谷監督「長い、長い1年でした」

 「高校野球和歌山大会・決勝、智弁和歌山4-2近大新宮」(29日、紀三井寺公園野球場)

 和歌山大会の決勝が29日、和歌山市の紀三井寺球場で行われ、智弁和歌山が近大新宮を4-2で下し、2年ぶり27度目となる夏の甲子園出場を決めた。昨夏は22年ぶりの初戦敗退を経験。屈辱を糧にナインが奮起し、頂点に立った。東東京大会の決勝では関東第一が帝京を8-5で破り、5年ぶり9度目の出場を決めた。この日は7大会で代表が決定。30日は愛媛で決勝が行われ、全49代表が出そろう。

 智弁和歌山が近大新宮を4-2で下し、2年ぶり27度目となる夏の甲子園出場を決めた。昨夏は22年ぶりの初戦敗退を経験。屈辱を糧にナインが奮起し、頂点に立った。

 先輩が流した涙を無駄にするわけにはいかなかった。雄たけびを上げてナインはマウンドに駆け寄り、歓喜の輪を作った。「去年の初戦敗退から長い、長い1年でした」と中谷仁監督(45)。名門の意地を試された1年間だった。

 五回までわずか2安打と打者一巡ごとに継投した相手投手陣の前に苦戦した。均衡を破ったのは六回2死二塁。5番・松嶋祥斗内野手(3年)が先制の左前適時打をマーク。得点を機に打線は目を覚まし、10安打4得点と快音を響かせた。「苦しい展開になると想定していた。打ってつなげという思いでした」という指揮官の期待に応えてみせた。

 6連覇を狙った昨夏は初戦で高野山に2-4で敗戦。初戦敗退は2001年以来22年ぶりの“悲劇”だった。早すぎた新チーム発足。1カ月以上主将は決まらず、当初は2年生が名前順で務めた。「自分が嫌われ役となる覚悟を決めた」と手を上げたのが現主将・辻旭陽外野手(3年)。指揮官と毎日のように対話を重ね、名門の主将として成長を遂げた。

 「何が何でも」が今年のテーマ。泥くさく勝利を追い求めた。「負けたらなにも残らない」と主将。昨夏の悔しさを晴らすため、とにかく勝ちにこだわるチーム作りに徹して頂点に導いた。

 「和歌山の代表として日本一を持って帰ってくる」と指揮官。2021年以来3年ぶりに深紅の大優勝旗を手にしてみせる。

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