全国高校野球選手権2、3回戦を甲子園以外で開催も 高野連・宝会長「改革案」語る

 第106回全国高校野球選手権大会が8月7日に兵庫県西宮市の甲子園球場で開幕する。日本高野連の宝馨会長(67)が、暑熱対策を目的に、今大会の一部の日程で導入する「朝夕2部制」や、2、3回戦を甲子園球場以外で開催する改革案について語った。

  ◇  ◇

 -今大会では、1日3試合の大会第3日まで、試合を午前と夕方に分ける2部制を導入する。

 「去年の夏、試合時間が長くて(2部制は)諦めムードだったが、3試合日ならというアイデアをもらい、そういう手もあるかと思った。うまくいくと思っている」

 -3試合の日程は3日間のみで、その後1日4試合の日程が続く。

 「4試合でやろうとなると、(最後の試合の)開始時間がすごく遅れる可能性がある。甲子園はナイター設備があるから試合はできるが、高校野球が午後10時や10時半までやっていいのかという考えはある」

重要な暑熱対策

 -熱中症警戒アラートが出ている中、試合が行われることに矛盾は。

 「野球は試合中、体を冷やし、冷たいものを飲んだりできるスポーツ。甲子園大会では理学療法士もたくさんいて、手厚くやっている。守備が10分以上続くとブレークを入れるなどは考えないといけないかもしれない」

 -暑さ対策や試合時間短縮を目的に、コールドゲームの導入は。

 「五回や七回で試合が打ちきられるのは残念という声は多い。応援団も地方から大勢やって来る。7点くらいの点差なら、ひっくり返す試合も結構ある」

 -国際大会で導入される7回制については。

 「検討は始めているが、やっぱり野球は九回までという考えがある。八回、九回のドラマはあるので」

 -甲子園球場以外で試合は実施できないか。

 「やはり甲子園を目指してみんなやっているので、甲子園でやるのがベストだと考えている。初戦は絶対に甲子園でやらせてあげたい。2回戦、3回戦を他の球場でやって、準決勝、決勝を甲子園でやるという工夫はあり得るかなと思う」

 -1県1代表制にはこだわるのか。

 「神奈川とか大阪などは、もっと増やしてほしいという要望はあるが、1県1代表制というのは素晴らしいと思っている」

 -リプレー検証導入は。

 「甲子園大会や明治神宮大会で、実行可能性の検討をしてもらっている。ベンチからのリクエストをありにするのかなどの議論はある」

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