「楽天１－５日本ハム」（６日、楽天モバイルパーク）

　日本ハムは万波の劇的満塁弾が飛び出し、延長に及ぶ熱戦を制した。ただ試合後、新庄剛志監督は「普通なら向こうに流れがいって負けるパターン。運がよかった」と開口一番は喜びを語らなかった。

　新庄監督が指摘したのは二つの走塁ミスだ。三回、１死一塁の場面、平凡な中飛で一走の清宮がアウトカウントを間違えて飛び出し、ダブルプレー。指揮官はベンチで思わずぼうぜんとした表情を浮かべた。さらに五回は無死二塁、投ゴロで二走の石井が飛び出しタッチアウト。まずいプレーが続いた。

　それでも「普通なら代えてますけど、もう一回チャンスを与えようと思って」と出し続けた清宮が、五回に大きな先制適時打を放った。「集中力を持って、結果論ですけど」。清宮がなんとかミスを取り返し、期待に応えた。

　先発の金村はあと一人で自身初の完投、完封こそ逃したが、９回１失点の力投で勝利投手に。「悔しいですねよね。本音は」と苦笑いを浮かべつつ「野手がカバーした」とたたえた。