【糸井嘉男氏の眼】3位・日本ハムは勝負の9連戦へ「若手が伸びている中でいい位置」新庄監督の清宮操縦術にも太鼓判
阪神、オリックス、日本ハムで活躍したデイリースポーツ評論家・糸井嘉男氏(43)の「超人目線」。10日から勝負の9連戦に臨む日本ハムについて糸井氏は「リーグ戦再開後は少し苦しみましたが、盛り返すことができたのは力が付いてきた証拠」と太鼓判を押す。
9連戦はまずエスコンフィールドに西武を迎え撃つ。チームは後半戦は7勝3敗2分け。現在3位に付けている。
打線を引っぱっているのはプロ7年目を迎える清宮だ。7月は月間打率・383、3本塁打、11打点。8月も月間打率・357、3本塁打、9打点をマーク。現在3試合連続打点と好調で、チームに欠かせない存在だ。
以前から日本ハムのキーマンに清宮の名前を挙げていた糸井氏は「プロに入っていろんな経験をさせてもらって、今は一流になっていく過程にある。いい状態だと思う」と分析している。
新庄監督はそんな清宮を決して甘やかすことなく、尻を叩いてきた。7日・楽天戦(楽天モバイル)で決勝2ランを放っても手放しでは褒めず「100%振ったところにボールが来ただけです」と笑顔で話している。
「新庄監督は人を見る目がある。そういう嗅覚もあるし」と糸井氏。清宮への接し方にも理解を示し「あとは自分次第でしょう。監督うんぬんではなく実力でレギュラーを奪わないといけない」と力を込める。
8日・楽天戦では2番手で登板した3年目の松浦がプロ初ホールドを挙げ、同じ3年目の柳川が2セーブ目を記録した。「若手が伸びている中でいい位置に付けている。強いファイターズが戻ってきた」と糸井氏は新庄監督の手腕に舌を巻く。
現在チームは3位。首位・ソフトバンクは優勝マジック34がともり、12ゲーム差ある。2位・ロッテとは1ゲーム差だ。日本ハムにとっては2018年以来、5年ぶりAクラスが現実味を帯びてきたが、糸井氏は首を横に振る。
「まだまだシーズンは残っています。CS争いに目を向けるのは早い。ソフトバンクとはゲーム差がありますが、ペナントレースは本当に何が起こるか分からない。日本ハムは投打がかみ合っているし、目の前の勝利をつかんでいくことが大事ではないでしょうか」
9連戦は西武、ロッテ、オリックス戦と続く。シーズン終盤も日本ハムから目が離せない。