新庄先輩見に来てほしい 西日本短大付・西村監督が同級生 来るまで勝つ「来てくれると学校の生徒も盛り上がる」

 1回戦、勝利して歓喜する西日本短大付ナイン(撮影・今井雅貴)
 チームを勝利に導いた西日本短大付・西村慎太郎監督(撮影・今井雅貴)
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 「全国高校野球選手権・1回戦、西日本短大付6-4金足農」(9日、甲子園球場)

 1回戦3試合が行われ、日本ハム・新庄剛志監督(52)の母校である西日本短大付が金足農を破り、2010年夏以来、14年ぶりに初戦突破を果たした。新庄監督と高校時代の同級生だった西村慎太郎監督(52)が指揮を執り、同じ背番号「8」の奥駿仁外野手(2年)が現役時代の新庄監督さながらに聖地を駆け回った。花咲徳栄は春夏通じて初出場の新潟産大付に敗れて初戦敗退。菰野は南陽工に勝ち、甲子園初勝利を挙げた。

 新庄監督やりました!西日本短大付ナインが偉大な先輩に吉報を届けた。今大会注目投手の金足農・吉田をチーム一丸で完全攻略。試合後すぐに西村監督は「今日来てたんですかね。どうなんでしょうか」とスーパースターの同級生の行方を気にした。

 現役時代の新庄監督をほうふつとさせる背番号「8」が突破口を切り開いた。先輩と同じ中堅を守る奥が初回先頭で左前打をマーク。次打者の初球の暴投で一塁から一気に三塁を陥れる好走塁を披露し、先制を演出した。「(新庄監督は)越えていかないといけない存在。足では負けたくない」と超アグレッシブな走塁で聖地を駆け回った。

 大会前には新庄監督から万波や清宮ら主力選手が使用する木製バット約20本が届いた。3年前に夏の甲子園に出場した際にもTシャツがプレゼントされており、指揮官は「新庄には感謝しかない。本当に良くしてもらっている」と話す。

 6点リードの九回は金足農を後押しする手拍子が球場中に響き渡った。「テレビで見たことはありましたけどこういうことなんだと」とたじろいだ指揮官。2点差まで迫られ、なおも2死一、二塁の危機を背負ったが、逃げ切った。

 夏2勝を果たせば全国優勝した1992年夏以来32年ぶりとなる。「新庄が(甲子園に)来てくれると野球部だけじゃなくて学校の生徒も盛り上がる。どこかで日程が合えば。そこまで少しでも多く勝ち残っておきたい」と西村監督。勝利を重ね、新庄監督の来場を心待ちにする。

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