中京大中京 ハツラツ夏79勝 今年から髪形自由!丸刈りも短髪もフサフサも 伝統校の“新スタイル”

 初戦を突破し、校歌を歌う中京大中京ナイン=甲子園球場(撮影・金居みつよし)
 4回、中京大中京の二走杉浦は捕手の悪送球でホームに向かう(撮影・持木克友)
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 「全国高校野球選手権・1回戦、中京大中京4-3宮崎商」(10日、甲子園球場)

 1回戦4試合が行われ、第1試合は中京大中京が宮崎商を下して夏の甲子園100試合目を白星で飾った。「不易流行」の精神で今春から髪型自由制を採用した中、夏の甲子園通算勝利数トップを更新する79勝目を挙げた。第2試合では昨夏4強の神村学園が木更津総合との好カード対決を制した。第3試合では岡山学芸館が完封リレーで聖カタリナに勝利。第4試合は掛川西が日本航空に競り勝った。

 風で髪をなびかせた中京大中京ナインが聖地に校歌を響かせた。夏の甲子園100試合目の節目を迎えた伝統校が“新スタイル”で次なる時代への一歩を踏み出した。

 主将が足で突破口を切り開いた。両軍無得点の四回1死二塁で二走・杉浦正悦捕手(3年)が三盗に成功。捕手の送球がそれる間に一気に先制のホームへと生還した。「自分から監督に合図を出して走りました」。自身で下したスタートの判断。失敗すれば好機を逸する場面でも、指示待ちではなく選手から動いて勝機をたぐり寄せた。

 今春から髪形の自由化を導入。OBから反対の声もあったが、「時代の流れがある。選手に任せられるところで、固執してこだわることではない」と高橋源一郎監督(44)が提案した。ナインは難色を示したものの、野球人口減少の現状などを考慮して導入を決断。「今は多様性とかがあるので。野球人口が増えていったらいい」と主将を中心に新しい形で伝統をつないでいく決意を決めた。

 短髪の選手もいれば丸刈りの選手もいる。自主性が重んじられて考える力を育んだことが、野球のプレーにも生きた。「OBの方々が歴史をつないでくれた。自分たちの代から、またいい中京大中京を伝えていきたい」と杉浦主将。次戦は昨夏4強の神村学園。また新たな歴史を作り上げていく。

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