早実・宇野 木製バット3安打!大谷翔平も使用「チャンドラー社製」 満塁一掃の逆転打!9年ぶり夏甲子園勝利導いた

 「全国高校野球選手権・1回戦、早実8-4鳴門渦潮」(11日、甲子園球場)

 1回戦4試合が行われ、早実が鳴門渦潮を下し、2015年以来9年ぶりの夏甲子園勝利を挙げた。高校通算64本塁打を誇り、木製バットを使う今秋ドラフト候補の宇野真仁朗内野手(3年)が逆転の3点適時二塁打を含む3安打3打点と躍動した。鶴岡東は聖光学院との東北対決を制し、2年連続センバツ準Vの報徳学園は大社に惜敗。大社は63年ぶりの夏1勝を挙げた。創成館は白樺学園を下した。

 乾いた音とともに舞い上がった白球は、朝日に照らされてぐんぐんと伸びた。甲子園のどよめきが徐々に大きくなる。今大会1号まであとわずか。宇野が特大の逆転V打を放ち、ほえた。

 「負けていたので、1点でもいいから返すという気持ちで、センター返しを意識しました」

 2点を追う二回、2死満塁で打席へ。ボール球を見極め、ファウルで粘り、フルカウントからの10球目。低めスライダーを捉えた滞空時間の長い打球は左翼フェンスに直撃する走者一掃の逆転適時二塁打に。「変化球をうまく前で捉えられた。良い感じで打球が上がったので結構飛ぶかなとは思った」と振り返りつつ「少し泳いだ。力が足りなかった」と苦笑いした。

 初回には左前打を放つと、左翼手のチャージを見て「打った瞬間に狙ってました」と一気に二塁を陥れる好走塁。遊撃の守備でもイレギュラーバウンドに好反応を見せるなど光るものを見せ、走攻守で躍動した。

 昨秋から木製バットを使用する。新基準バットも試したが、「振りにくさがあった」と冬の強化も兼ねて木製バットに変更。今春都大会で結果を残し、継続して相棒とすることを決めた。85センチ、880グラムのDeNA・佐野恵太モデルにグリップテープを巻く。ドジャース・大谷も愛用するチャンドラー社のバーチー材で、父・誠一さんが同社の日本輸入総代理店の社長を務める縁もある。

 宇野の活躍もあり、この日は三塁側スタンドから何度も応援歌「紺碧の空」が流れた。「今まで聞いたことないような応援。力になりますし、伝統校の誇りを感じます」。この1勝で史上7校目となる4元号勝利。偉大な先輩たちの思いを受け継ぎ、まだまだ聖地で大暴れする。

 ◆宇野 真仁朗(うの・しんじろう)2006年7月5日生まれの18歳で、ドジャース・大谷と同じ誕生日。千葉県浦安市出身。178センチ、81キロ。右投げ右打ち。小学4年時から浦安ベイマリーンズで野球を本格的に始め、小学6年時にはU-12日本代表に選出されたほか、ジャイアンツジュニアでプレー。日の出中では市川リトルシニアに所属。早実では1年春からベンチ入り。50メートル走6秒1。高校通算64本塁打。

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