過酷環境の中でも光る球児の礼儀正しさ 中京大中京・中井が相手ベンチに一礼「伝統としてあるもの」

 先発し力投する中京大中京・中井遥次郎(撮影・山口登)
 神村学園に敗れ、応援団にあいさつに向かう中京大中京ナイン(撮影・山口登)
 先発し力投する中京大中京・中井遥次郎(撮影・山口登)
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 「全国高校野球選手権・2回戦、神村学園4-3中京大中京」(15日、甲子園球場)

 中京大中京の左腕・中井遥次郎投手(3年)が、投球中のアクシデントでプレーを止めた後に、相手ベンチに一礼をする気遣いを見せた。

 三回先頭の投球で右足を踏み出した際にひねった形となり、投球後にバランスを崩して膝から崩れ落ちた。球審が駆け寄り、確認のために投球練習を1球行った。

 試合進行を妨げてしまったことからか、中井は相手ベンチに帽子を取って頭を下げた。神村学園ベンチも拍手で鼓舞するなど、お互いのリスペクトがにじみでる温かい場面となった。

 14日の小松大谷-大阪桐蔭戦でも、小松大谷・西川大智投手(3年)が八回2死二塁で打席に向かおうとした際にエルボーガードの装着に苦戦。ネクストに戻ってチームメートに助けを借り、再び打席に向かった。打席に入る直前に大阪桐蔭ベンチに一礼した。

 酷暑に見舞われるなど厳しい環境で戦う中でも、聖地に球児の礼儀正しさが垣間見えるシーンが広がっている。

 中井は試合後、「地方大会で足に当たった時にできなくてずっとモヤモヤしていた。とっさに出ました。(礼儀の正しさは)伝統としてあるもの」と振り返った。

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