惜敗の中京大中京監督が歩み寄り敵将と握手 深い縁に神村学園監督は涙「中京大中京さんに10年かけてやっと勝てた」

 ベンチから指示を出す中京大中京・高橋源一郎監督(撮影・山口登)
 ベンチから指示を出す神村学園・小田大介監督(撮影・山口登)
 中京大中京を破り、応援団にあいさつに向かう神村学園ナイン(撮影・山口登)
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 「全国高校野球選手権・2回戦、神村学園4-3中京大中京」(15日、甲子園球場)

 神村学園(鹿児島)が逆転勝ちで2年連続16強となった。

 2点を追う六回、上川床、今村の適時打などで逆転。九回には入耒田の本塁打で貴重な追加点を奪った。先発の今村は3失点完投勝利。九回に1点差に迫られたが、粘る中京大中京を振りきった。

 試合を終え、敗れた中京大中京・高橋監督は一塁ベンチ前で、球場を後にしようとした小田監督のもとへ歩み寄り、握手を交わした。

 両校は練習試合をよく行う間柄。小田監督は涙を浮かべ、「苦しい展開でよく逆転してくれて嬉しい。監督になり2年目以降、10年間練習試合をしていて、なかなか超えられない壁で一度も勝ったことがなくて。今年のゴールデンウィークは縁を感じるのか、中止になり、甲子園で目標にしていた中京大中京さんと試合ができたのが嬉しかったし、10年かけてやっと勝てたことが感謝の気持ちでいっぱいです」と声を震わせた。

 小田監督は選手に「歴史を変えよう」と声を掛けたという。「甲子園で高校野球界で一番勝利をあげているのは中京大中京。このチームを目標に10年。子供たちに泣かせてもらえて、感謝の気持ちでいっぱいです」と実感を込めた。

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