涙の小松大谷にスタンド全体から大きな拍手 敗色濃厚でもあきらめなかった九回の1点 被災地へ、思いを届ける戦いぶり

 惜しくも力及ばず、敗退した小松大谷ナイン(撮影・今井雅貴)
 智弁学園に敗れ、応援席にあいさつする小松大谷ナイン
 2回、レフトへ勝ち越しの適時打を放つ小松大谷・山崎悠太(撮影・伊藤笙子)
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 「全国高校野球選手権・3回戦、智弁学園6-3小松大谷」(17日、甲子園球場)

 小松大谷は逆転負けで初の8強進出はならなかった。それでも涙を浮かべる選手たちがアルプススタンドへのあいさつを終えると、球場全体から大きな拍手が降り注いだ。

 最後まであきらめなかった。4点を追う八回、1死満塁の好機を作りながら得点を奪えなかった。それでも九回は4番・東野のタイムリーで1点を返し、27個目のアウトを奪われるまで食らいついた。

 2回戦で大阪桐蔭を破り、注目を集めた小松大谷。エース・西川は「石川県民、小松市のみなさんにもっと元気を与えられるように」と大金星を1月の能登半島地震で被災した人たちへささげる考えを語っていた。

 さわやかな戦いぶりがスタンドからの大きな拍手につながったとみられる。敗色濃厚の中でも前を向いて戦い抜いた姿に、聖地のファンも称賛を惜しまなかった。

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