大社・石飛監督が男泣き「信じるだけでした」劇的勝利の裏側 サヨナラ直前犠打決めた今夏初出場の代打安松 挙手立候補「決めてきます」宣言し見事

 試合に勝利し喜ぶ大社ナイン(撮影・石井剣太郎)
 11回、サヨナラ打を放つ大社・馬庭優太(撮影・石井剣太郎)
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 「全国高校野球選手権・3回戦、大社3-2早実」(17日、甲子園球場)

 大社は延長タイブレークで劇的なサヨナラ勝ちを決め、甲子園初の1大会3勝を達成し、93年ぶりとなる8強入りを決めた。

 劇的な試合を勝ちきった大社の石飛文太監督は「本当に最後までどうなるかわからない戦いの中、選手1人1人がぶれず、正面からぶつかって、勝利を掴んでくれた」と、感極まった表情を浮かべた。熱投の馬庭には「もう1イニング早く勝利をもたらしてあげたかった。それでも、うまくいかないことも出てきた中で、本当にこの子たちの可能性、夢は無限大だなと思います」と称賛した。

 馬庭のサヨナラ打も前にバントを決めた代打・安松はこの夏初出場だった。「もちろん初出場なのは知っていた。あの場面で選手たちに聞きました。バント決められる自信があるものは手をあげろ、と。『サード側に決めてきます』と。信じるだけでした。泣けてきましたね」と、涙した。

 初回に5番下条の適時打で先制。その後はエース馬庭が5回まで無失点の好投をみせていたが、六回に同点に追いつかれると、七回には中前打を中堅・藤原が後逸。ボールが転々とする間に打者の生還を許し、勝ち越された。

 しかし、1点ビハインドの相手のミスが重なり、九回裏、無死一、三塁の好機を作ると、高橋がスクイズを決めて同点に追いついた。サヨナラ機は早実の内野手5人シフトの執念の前に併殺で潰えたが、タイブレーク延長十一回、無死満塁でここまで熱投を続けてきた馬庭がサヨナラ中前打で勝負を決めた。

 馬庭は11回149球7安打2失点の熱投。十回を無失点で切り抜けた際に、馬庭はベンチに帰りながら号泣。十一回を抑えた際には雄たけびをあげながら甲子園の土を叩いて、感情を出しながらの魂の投球だった。

 1回戦で優勝候補の報徳学園を下し、2回戦では創成館を撃破。劇的な勝ち方を続けるミラクルチームが再び校歌を響かせた。

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