京都国際・中崎 新庄パワーを完封 完全アウェー振り払う完投星 今大会最多タイ14K

 「全国高校野球選手権・3回戦、京都国際4-0西日本短大付」(17日、甲子園球場)

 3回戦4試合が行われ、京都国際は中崎琉生投手(3年)が、日本ハム・新庄剛志監督(52)が応援に駆け付けた西日本短大付を相手に完封勝利。大社はタイブレークの延長十一回に馬庭優太投手(3年)のサヨナラ打で早実を下し、同校初の甲子園1大会3勝で93年ぶりの夏8強を決めた。智弁学園と神村学園も8強入り。18日は休養日で、19日に準々決勝が行われる。

 “完全アウェー”の雰囲気をエースが振り払った。球界のスーパースターの登場で逆風にさらされた中でプレーボール。終わってみれば、京都国際・中崎が場内の視線をかっさらっていた。

 「試合前に歓声が上がっていて上を向いたら新庄監督が来ていた。アウェーだなと」

 肩を作りながら異様な空気を察知した。母校の応援のため、日本ハム・新庄監督がバックネット裏にある記者席後方に来場。ファンが殺到し、パニック状態となっているところを目にした。場内は西日本短大付を後押しするムードが高まったが、中崎は動じなかった。

 初回から6イニング連続安打を浴びるも、得点は許さず。要所でギアを上げて9つのゼロを並べきった。スライダーがさえ、今大会最多タイの14奪三振。「気にすることなくピッチングができた」と“新庄色”に染まった聖地を支配した。

 初戦の札幌日大戦では九回に2失点。試合終了間際でビハインドチームを後押しする聖地特有の空気にのまれた。“新庄効果”も相まってこの日も4点リードの九回に同様の雰囲気が漂ったが、2死一、二塁から三ゴロに打ち取ってシャットアウト。「これが甲子園。抑えないと成長できない」とエースの意地を見せた。

 3年前の先輩たちが果たした4強超えが目標だ。「先輩を超えないと歴史に残らない」と中崎。甲子園での勝ち方を覚えた左腕が初の頂点まで導く。

 ◆中崎 琉生(なかざき・るい)2006年8月19日生まれ、17歳。兵庫県西宮市出身。178センチ、78キロ。左投げ左打ち。小学3年で高木少年野球団で野球を始め、瓦木中時代は関メディベースボール学院に所属。京都国際では1年秋からベンチ入り。最速144キロ。

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