智弁学園 21年阪神・前川右京以来の8強入り 執念の八回3人継投、1死満塁切り抜けた
「全国高校野球選手権・3回戦、智弁学園6-3小松大谷」(17日、甲子園球場)
智弁学園(奈良)は執念の1イニング3人継投で勝負どころを抑え、前川右京(現阪神)らを擁して準優勝した21年以来の8強に名乗りを上げた。小坂将商監督(47)は「3回戦がヤマ場。うちは負けることが多い。乗り越えられて自信になる」とホッとした表情を浮かべた。
先発左腕・田近楓雅投手(3年)が7回2失点と試合をつくると、八回から右の巴田琉碧投手(3年)が登板。しかし1死から連続四死球で一、二塁と走者を背負う。ここで小坂監督は左の北村雅樹投手(3年)を投入した。四球の走者を出して1死満塁となったが、次打者を三振。さらに右腕・田中謙心投手(2年)が救援し、捕邪飛に打ち取った。九回に1点を失ったが序盤のリードを守り切った。
「八回に1、2点取られると九回はしんどくなる。今年のチームは束になって向かうのがテーマ」と小坂監督。田中は「中盤から準備していた。僕らは仲がいいのが一つの強み」と絆は固い。準々決勝は京都国際と“ご近所対決”。目標の日本一へ一丸で立ち向かう。