3年ぶり4強!京都国際2年生左腕・西村が2戦連続完封星 冷静沈着に凡打の山築く DeNA・森下を「超えたい」

 完封勝利を決め笑顔を見せる京都国際・西村(左)=撮影・石井剣太郎
 先発し力投する京都国際・西村
 試合に勝利し、アルプス席へ駆け出す京都国際ナイン
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 「全国高校野球選手権・準々決勝、京都国際4-0智弁学園」(19日、甲子園球場)

 準々決勝4試合が行われ、京都国際が智弁学園を下して2021年以来3年ぶりの4強入りを決めた。2年生左腕・西村一毅投手が登板2試合連続完封を記録。関東第一は東海大相模を破り、15年以来9年ぶりの準決勝進出となった。青森山田、神村学園も勝利し、勝ち残った4校全てが春夏通じて甲子園初優勝となる。21日・準決勝の組み合わせは第1試合で神村学園-関東第一、第2試合で京都国際-青森山田となった。

 最後の打者を空振り三振に切ると、勝利の余韻をかみしめるように一呼吸置いてグラブをたたいた。京都国際の2年生左腕・西村が聖地で覚醒中。同校史上最高に並ぶ4強入りがかかった一戦のマウンドを一人で守り抜いた。

 「チームを勝たせられたのでホッとしています」。大人びた投球で淡々と0を並べた。毎回のように走者を背負うもホームは踏ませず。相手の反応を見て配球を変えるなど力感のないフォームで冷静に腕を振った。奪った三振はわずか2つで八回先頭まで三振なし。ベテラン投手のように凡打の山を築いた。

 2回戦・新潟産大付戦の完封に続いて9回6安打無失点。2013年の前橋育英・高橋光成(現西武)以来7人目となる2年生での夏の甲子園登板2試合連続完封を成し遂げた。「楽しかったです」。記録的な快投後も、投球と同様にひょうひょうと言葉を紡いだ。

 同じ左腕でOBの森下瑠大(現DeNA)に憧れて京都国際の門をたたいた。前回4強入りした3年前は当時2年生だった森下が大黒柱としてチームをけん引。西村は準決勝で智弁学園に敗戦した試合をテレビで見ていた。「3年前も同じ相手にやられた。その借りを返そうと」。自らの手で憧れの先輩の“敵討ち”を果たした。

 今春センバツはメンバー外だったものの、その後から頭角を現して一気にエース・中崎と肩を並べるまで成長した。「あの人(森下)を超えたい」と西村。4強の壁を破り、憧れを超えていく。

 ◆西村 一毅(にしむら・いっき)2007年7月7日生まれ、17歳。滋賀県甲賀市出身。175センチ、66キロ。左投げ左打ち。小学2年から水口少年野球団で野球を始め、水口中では近江ボーイズでプレー。京都国際では1年秋からベンチ入り。最速143キロ。持ち球はスライダー、カーブ、チェンジアップ。

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