「巨人３－８広島」（２０日、東京ドーム）

　首位攻防の独特な雰囲気が球場を包んだ。試合はのみ込まれるような形で、先発の巨人・山崎伊が今季ワーストの４回７失点ＫＯ。第１ラウンドで大敗を喫した試合後、阿部監督は「残念すぎる結果になった。申し訳なかったですね」と頭を下げた。

　試合前、長嶋茂雄終身名誉監督（８８）がサプライズ訪問。入院する都内の病院から駆けつけると、ミーティングで浅野に声をかけるなどチームを激励した。１９歳はプロ初の三塁打などマルチ安打と躍動。「チーム全体で戦え、と言ってもらった。大事なことだと思いました」と感謝した。

　ゲーム差は２と広がったが、対戦成績は７勝７敗３分け。指揮官は「いいところもたくさんあった」と収穫に目を向ける。「大差で負けちゃいましたけど…五分になったのかな。と思って、明日切り替えてまた戦いたい」。残り３３試合、大敗を反撃の力に変えるだけだ。