京都国際・小牧監督“野望”第一歩叶えた 京都を「日本で一番レベルの高いって呼ばれるようにしたい」

 「全国高校野球選手権大会・決勝、京都国際2-1関東第一」(23日、甲子園球場)

 京都国際の小牧憲継監督(41)はマウンドで泣いて喜ぶナインをじっと見つめた。「こんなおっさんに素晴らしい夏休みをもらえた」。聖地で見違えるようにたくましくなった教え子に感謝した。

 自身は京都成章から関大に進学し内野手でプレー。故障続きで、夢だったプロ野球選手を諦めて銀行員となったが「いずれ高校野球に携わりたいなっていう思いはありました」。2008年の就任前には、京都成章時代の同級生である宮村部長が京都国際に務めていた縁もあり、土日を中心にコーチとして指導。「パートのおばちゃんにもあほやろ言われまして(笑)。やると決めたらやらないと気がすまないので」と12月上旬のボーナス目前に退職し、監督に就任することを決めた。

 “監督らしくない監督”が理想の姿。選手は「小牧監督」ではなく「小牧さん」と呼び、兄貴分のように慕われてきた。最低限の礼儀などを徹底する中でも、大事にしているのは選手が野球に集中できる環境をづくり。「監督と勝負してどうするんやと」と、選手に指導者の顔色をうかがわせるようなことは決してしたくなかった。勝負の世界に身を置く中でも家に帰れば5児の父親。「子どもと遊ぶのが唯一の息抜き」と目を細める。

 目指すのは自校だけでなく、京都全体の高校野球のレベルアップ。「大阪であったり東京であったり。京都もいずれ日本で一番レベルの高いって呼ばれるようにしたい」と野望を明かした。京都勢68年ぶりの全国制覇は激戦区・京都を作る足掛かりとなったはずだ。

 ◆小牧 憲継(こまき・のりつぐ)1983年7月17日生まれ。41歳。京都市出身。京都成章時代は内野手として1年からベンチ入り。現役時代の甲子園出場経験はなし。関大に進学し、硬式野球部に所属。卒業後は滋賀銀行に就職した。2007年4月から京都国際のコーチを正式に務め、08年から監督に就任した。

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