助っ人一喝のDeNA・三浦監督「そうっすか?覚えてないです」とニヤリ 試合後に話し合う「投手の気持ちも分かる」
「DeNA10-4阪神」(27日、横浜スタジアム)
DeNAが快勝し、3位・阪神に2・5差と迫った。
三浦監督の執念が実った。3点リードの七回。2四球と安打で無死満塁のピンチを招いたウィックを交代させようと、三浦監督が審判からボールを受け取りそのままマウンドへ向かった。だが、ウィックは両手を広げて「No」「Why?」と拒否の姿勢。すると三浦監督は鬼の形相で首を振り、目の前で「チェンジ!」と一喝すると、ウィックの腰を押して強制的に降板させた。
執念の継投策も実り、勝利を収めた指揮官は試合後、「勝ち切るしかないので、初戦、全員が準備していい形で取れた。まずはひとつ取っただけ。まだまだ。続けていかないといけない」と表情を引き締めた。
ウィックの交代場面については「そうっすか?覚えてないです」とニヤリ。その後も「あまり覚えてないけど、全員、リリーフ陣も準備してくれていた。坂本もしんどい場面でワイルドピッチもありましたが、2死までいきましたし、千隼(佐々木)もあそこで一本出てたらどう流れが変わるか分からない。最高の働きをしてくれた」と、後を投げた2人の投手を称賛した。
ベンチ裏では温厚な三浦監督の表情に戻り「投手の気持ちも分かる」とフォロー。試合後にはウィックと話し合いの場も設けた。助っ人は「もう一人投げたかった」とマウンド上での心境を明かし、「監督とも話したので何もなく、次に向かって気持ちは切り替えている」とも語った。
上位進出へ、あきらめない姿勢を示した指揮官は「選手たちの今日にかける思い、投手と野手、心一つになったと思う」とうなずいた。