巨人・浅野 自画自賛「完璧」先制2ラン 阿部監督「大きなホームラン」4連勝で広島に0差並走

 「ヤクルト2-3巨人」(28日、神宮球場)

 痛みの残る左腕を振り上げながらピョン、ピョンと小躍りするように跳ねた。チーム最年少、謙虚な姿勢を崩さない巨人・浅野翔吾外野手が、珍しく「完璧でした」と胸を張った先制3号2ラン。怖さと悔しさを知った一日を、次戦で「最高の結果」に変えた。

 「優勝争いの中で使ってもらっているので。できないじゃなく、やらないといけない」。0-0で迎えた三回、2死三塁で打席が回った。2-2からフォークをフルスイング。高く弧を描いた打球は左翼スタンド中段に達した。本塁打を打った試合は3戦3勝だ。

 前夜は初回、内角攻めで左腕に死球を受けた。さらに六回2死三塁、ヤクルトベンチは丸敬遠後で浅野勝負を選択。遊ゴロに倒れた。ここで途中交代。「絶対に出るつもりでいた」と試合後は、治療をしながら悔しさで眠れぬ夜を過ごした。「痛い?いや、大丈夫です」。グラウンドに立つ喜びが痛みを忘れさせた。

 7月31日以来、28日ぶりの首位はならなかったが、広島を0ゲーム差でピタリと追走。指揮官も「大きなホームランだった」と、スター街道を走る浅野の活躍を喜んだ。チームは4連勝で、貯金は阿部政権最多の「13」。19歳のシンデレラボーイが逆転Vの使者になる。

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