「西武２－１日本ハム」（３１日、ベルーナドーム）

　勝利を目前に痛恨の逆転負けを喫した。日本ハム・新庄監督は淡々とした口調で「もう栗山君をほめるしかないでしょう、これは」と脱帽するしかなかった。

　勝負の分岐点は１－０の八回の守備だった。２死三塁の場面。生田目から３番手の河野にスイッチした。打席には代打・栗山。左腕が投じた初球のストレートを右翼スタンドに運ばれて逆転を許してしまった。

　「河野君に対してカットボールの意識を持っていたと思う」と指揮官は読む。それでも「ベテランの読みというか。真っすぐ一本（に絞って）。真っすぐをライトスタンドに運んだ。なかなかできない」と驚きの表情を浮かべる。思い切りの良さと高い技術力に舌を巻くしかなかった。

　敗れはしたが接戦であり「いいゲームでした。全然切り替えられます」と前向きな言葉を口にした新庄監督。「面白い争いしているし。ファンの方も喜んで。接戦を楽しんでもらって。最後には笑える（ように）」。今後の上位争いを見据えて、不敵な笑みを浮かべていた。