広島と巨人の優勝争い 優位に立つのは?内田順三氏の解説「7連戦が山」「巨人は坂本もキーマン」

 プロ野球のペナントレースが大詰めを迎えている。セ・リーグは広島と巨人が首位を争い、残り1カ月でゲーム差は0・5(2日時点)。現状、優位に立っているのはどちらのチームか。両軍でコーチ経験のある打撃の名伯楽、内田順三氏(デイリースポーツ・ウェブ評論家)が解説する。

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 両チームとも投手力を中心としており、共通点は多いよね。広島は大瀬良、巨人は菅野が復活し、両ベテランが投手陣を引っ張っている。カープは大瀬良、森下、床田、巨人は菅野、戸郷、山崎伊と先発3枚が中心。リリーフ陣は数字だけ見ればカープの方がいいが、巨人も大勢を中心に厚みはある。

 今年はより投高打低のシーズンとなっているが、ここからの1カ月はより1点が重くなる。攻撃面ではいかに1点を積み重ねられるかがカギで、走力やバント、走者を進めるチームバッティングも大事になる。全力疾走してミスを誘う、こうしたことも勝負を分ける。巨人は阿部監督がバント、バントで何とか1点をもぎ取ろうという姿が見えるが、ひとつでも前の塁にいこうという走塁はカープの伝統で、持ち味が生きる場面が出てくるだろうね。

 巨人は浅野が起爆剤になっているけど、9月は岡本にチャンスを集中できるか。前後を打つモンテス、大城はもちろん、やはり経験豊富な坂本の力も欠かせない。ここまでの打率はもう関係ないからね。いかにチームを勝たせる打撃ができるか。コンディションを含め、坂本もキーマンのひとりと言えるだろうね。

 残り試合の状況を見れば、やはり広島有利と言える。優勝争いという点では巨人より若さに懸念材料はあるものの、ここからの28試合のうち、巨人戦6試合を含めた15試合が本拠地だ。試合数も4つ、カープが多い。もちろんこれはどう転ぶかは分からないが、相手の状況を見ながら戦えるというのはあるからね。

 ここからは投手起用を含めて監督、コーチはかなり神経を使う。先発の登板間隔を詰めて使うのか、他の投手に託すのか。そういった面を見ても、直接対決のある10日からの7連戦が大きな山になりそうだね。

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