不振に苦しむ令和の三冠王・村上 改善点はバットの軌道?「周りにアドバイスしてくれる人はいないのかな」と佐藤義則氏

 「ヤクルト0-6阪神」(7日、神宮球場)

 ヤクルト・村上宗隆内野手が不振に苦しんでいる。この日は6番で出場。二回に見逃し三振に倒れ、日本選手初の2年連続160三振を記録した。ここまでリーグトップの23本塁打を放っているものの、この日も快音は聞かれず、3打数無安打。これで5試合連続無安打で、打率は・231と低迷する。

 デイリースポーツ評論家の佐藤義則氏は「バットの軌道の入りが悪いのではないか。左肩が下がって下から遠回りするように出ている。このスイングじゃ、バットに当たってもファウルにしかならない」と指摘する。佐藤氏によると、不調だった時の阪神・佐藤輝が同じようなスイングだったという。しかし、ここにきて改善。この日は左中間へ2試合連続となる本塁打を放った。「上からしっかりたたけている。もともとパワーのある選手だから、バットの芯にさえ当たれば逆方向でもスタンドまで軽々と飛んでいく」と話す。

 佐藤氏は「村上は三冠王を取った後、この2年間、ずっとこんな感じで苦しんでいる。三冠王の時と比べると今はまったく怖さを感じない」と語る。その上で「プロで長年やってれば、投手出身の私でさえも簡単に分かることなのに、なんでそれがまったく改善されないのか不思議。周りにそういうことをアドバイスしてくれる人がいないのかな」と首をひねる。

 「打撃コーチはどうしているのかな。コーチというのは技術的なことを教えるだけでなく、いい時と悪い時の違いを指摘してあげるのも仕事。実際に見たわけじゃないからなんとも言えないけど、村上に遠慮しているのかもしれないね。この2年間、まったく変わっていないということは、だれもアドバイスしていないということと一緒だと思う」。苦しむ令和の三冠王。チームが最下位から抜け出すためにも主砲に安定感が戻ってくる日が待たれている。

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