慶大・清原正吾 父・和博氏の後押し受けプロ志望届「父の息子で生まれてきた以上はその使命を請け負いながら」

 父・和博氏の背中を追い、プロ志望届を提出した慶大・清原正吾(撮影・伊藤笙子)
 父・和博氏からもらったファーストミットを愛おしそうに見つめる慶大・清原正吾(撮影・伊藤笙子)
 西武に入団した清原和博=1985年12月
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 東京六大学野球の慶大・清原正吾内野手(4年・慶応)が12日、同大学グラウンドで練習後、プロ志望届を提出したことを明かした。西武、巨人などで活躍し、プロ通算525本塁打を誇る父・和博氏(57)ら家族とも相談して決断。14日に開幕する秋季リーグ戦を前に強い決意を口にした。

 昨晩、気持ちを込めてボールペンを走らせた。「悩んで寝られない日もあった。アツくなる時もあった」。最愛の家族とともに悩み、考え抜いてプロ志望届の提出を決断。清原は真っすぐな瞳で思いを語った。

 「父親である清原和博という背中を見てきて、やっぱり夢のある舞台。挑戦できること、この環境に感謝しながら、人生で一番大きな決断をさせていただきました」

 小学校時代に軟式のオール麻布でプレーしたが、中学はバレーボール部、高校はアメリカンフットボール部に所属。異色の経歴の持ち主ながら、今春は慶大の4番を任されるまでに成長した。

 春季リーグ戦では全13試合に先発出場して、打率・269、チームトップの7打点をマークし、ベストナインも獲得。リーグ戦では0本塁打に終わったが、東京六大学野球選抜として出場した8月31日の日本ハム2軍戦では、育成左腕・山本晃大から左越え2ランを放ち、ポテンシャルの高さを示した。

 堀井哲也監督(62)や家族と話し合いを重ねた。和博氏からは「正吾の人生なんだし、正吾の意見を一番尊重する」と言葉をもらったといい「僕だけでは決められなかった。悩んでいたところがスッキリした部分があった」と明かす。「父親の息子で生まれてきた以上は、その使命を請け負いながら生きていくことにはなる。そこは全然、ネガティブな要素は一切なく、ポジティブな要素だけ。注目していただけているのは本当にありがたいこと」。偉大な父の存在ゆえに、周囲からの大きすぎる期待を背負うことも理解している。

 「言える立場ではない」と順位や球団にこだわりはない。今夏は課題であるインサイドアウトを徹底的に磨いてきたが、「技術はもちろんですが、一番見てもらいたいところは明るさと元気」と白い歯をこぼした清原。「応援される選手になりたいとずっと心がけてきた。悔いのないシーズンにしたい」。夢の実現へ、勝負の秋に燃える思いをぶつける。

 ◇清原 正吾(きよはら・しょうご) 2002年8月23日生まれ、22歳。東京都出身。右投げ右打ちの内野手。186センチ、90キロ。小学3年から軟式のオール麻布でプレー。中学ではバレーボール部、高校ではアメリカンフットボール部に所属。慶大で硬式野球部に入部し、2年秋に初めてベンチ入り。3年春の開幕カード・法大戦で初スタメンをつかみ、3回戦で初安打をマークしたが、その1安打のみに終わり、同年秋はベンチ外。4年春は主に4番を任されベストナインを獲得。大学通算成績は打率・246、0本塁打、7打点。

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