阿部巨人に重圧?最下位に痛恨連敗で2位阪神と2差 見逃し三振に岡本ブツブツ→球審詰め寄り一触即発
「巨人1-4ヤクルト」(14日、東京ドーム)
ため息が響くスタンドが、驚きの声に変わっていく。七回、見逃し三振をコールされた巨人・岡本和真内野手(28)に、敷田球審が詰め寄って一触即発ムード。二岡ヘッドコーチが制して事なきを得たが、球場騒然の光景が1試合の持つ意味を象徴した。最下位・ヤクルトに痛恨連敗。見えない重圧が襲っている。
4点を追う七回。坂本の左前適時打で1点を返し、なおも2死一、二塁。本塁打なら同点の場面で4番が打席に立った。だが、3球続いたスライダーで見逃し三振。外角球を見極めたつもりの岡本和は、苦笑いで何かつぶやきながらベンチに戻ろうとした。この行為に敷田球審が詰め寄った。
「僕がはじめのチャンスで打っていれば、こういう展開になっていなかった。申し訳ないです」
試合後、岡本和は潔く敗戦を背負った。悔やんだのは三回、1死二、三塁の好機での空振り三振。「4番が打てば勝つ」と言い続けてきた阿部監督は「力んでいるんだ、打ちたいから」と重圧を理解した。「そんなに簡単にいかないよって、野球の神様が言ってるんじゃないですかね」。歓喜の前に迎えた試練。突破した先に栄冠が待つ。
「優勝する時って苦しむんですよ、多分。今、みんな必死にもがいているところです」。優勝マジック点灯は最短18日に伸びた。最速の優勝は22日。同時に2位・阪神とは2ゲーム差と足音も近づいてきた。「今日は今日、明日は明日でやっていく」と指揮官。野球の神様を納得させる試合で、まずは連敗を止めたい。
◆Vマジック最短点灯は18日に 巨人はこの日のヤクルト戦に敗れたため優勝マジック点灯は最短18日に。巨人は15日からの中日2連戦で連勝。さらにセ・リーグ球団の試合が開催されない17日を挟み18日・DeNA戦に勝利。さらに、その間、15日からの広島-DeNA2連戦が1勝1敗だった場合、巨人にVマジック「9」が点灯する。