巨人、大勝でM8 浅野円陣で掛け声「水性じゃなくて、油性マジックで」ジョークでナインを鼓舞 五回執念のヘッスラ

 5回、岡本和は左越えに特大の25号2ランを放ち、浅野(左)に迎えられる(撮影・佐藤厚)
 5回、セーフティーバントを決め、一塁へヘッドスライディングする浅野
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 「巨人6-0DeNA」(19日、東京ドーム)

 ユニホームに付いた赤土は、塁上で払っても消えなかった。19歳のハッスルプレーは光輝く泥だらけの勲章。巨人は負ければマジックが消滅する一戦で、投打にかみ合った大勝で「8」に減らした。試合前の円陣。一丸ムードを高めた浅野翔吾外野手が、“有言実行”で勝利を導いた。

 丸、吉川の積極走塁から初回に3点を先制した。だが以降、追加点を奪えずにいた中で迎えた五回だ。12試合ぶりに2番起用された浅野が「後ろに頼れる先輩がいるので」と、先頭で意表を突くセーフティーバントを仕掛けた。一塁に頭から飛び込むハッスルプレー。直後、岡本和真内野手にトドメの25号2ランが生まれた。

 「さぁ、せっかくマジックをつけたので…水性じゃなくて、油性マジックでいきましょう!!」

 試合前の円陣。中心で浅野の声が響いた。初めて「9」を点灯させた前日には、自ら購入した必勝祈願のお守りを、負傷離脱中のエルナンデスも含めて、野手18人全員に配布。この日は「あんまり面白くはなかったですよね…」と頭をかいたが、マジック2本を手に笑いを誘い、連日の声出しで一丸ムードを作った。

 長嶋茂雄終身名誉監督も激励に訪れた一戦。「まだまだ、これからだ」と力強い言葉がナインの士気を高めた。引き分けを挟んで3連勝で、最短Vは変わらず23日。20日・広島戦でも声出しを担う浅野は「明日はもう、考えています」と不敵に笑った。ムードは最高潮。泥くさく油っこいプレーで一度、点灯したマジックを消すつもりはない。

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