巨人・阿部監督が見せた厳しい表情 高梨の3ボールでベンチからジェスチャー→ピンチで即交代決断 勝負の分岐点に

 6回、阿部監督は投手交代を告げ、白球を受け取る(撮影・市尻達拡)
 6回、マウンドに船迫を送る阿部監督(左)=撮影・立川洋一郎
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 「広島2-8巨人」(20日、マツダスタジアム)

 巨人・阿部慎之助監督が厳しさを見せたシーンがあった。

 3点リードの六回、井上の後を受けてマウンドに上がった高梨が矢野に粘られながらも空振り三振に仕留め、続く小園はカウント1-1から遊ゴロに打ち取って2死を奪った。

 だが坂倉に対してカウント3ボールとなると、ベンチで厳しい表情を浮かべてバッテリーに指示する阿部監督が中継画面に映し出された。右翼席を指さすようなジェスチャーは、四球を嫌っているようにも映った。

 シーズンも佳境を迎え、たった1つの四球が流れを変える可能性がある。点差は3点。四球で出塁を許せば、一発でたちまち1点差へとなってしまう。

 まだソロ本塁打であれば点差は2点。ダメージは最小限に食い止めることができる。その後、坂倉を四球で歩かせ、続く堂林には右前打を浴びて一、三塁とピンチが広がった。ここで指揮官は高梨から船迫への交代を決断。菊池を遊ゴロに仕留め、スコアボードにゼロを刻んで流れを渡さなかった。

 阿部監督は21日に先発する横川に向けて「打たれることを怖れずにどんどんゾーンで勝負して、バックを信じて投げてもらえたらなと思います」と語った。勝負の分岐点で見せた決断。正捕手として2000年代後半から2010年代前半にかけて巨人の黄金時代を支えた1年目の指揮官が、厳しくゲームを見つめていることを証明したシーンだった。

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