巨人 代打・坂本V撃でM4「あそこまで悔しい思いない」前夜の汚名返上 阿部監督「最後信じて良かった」
「阪神0-1巨人」(23日、甲子園球場)
屈辱的な経験を力に変えた。前夜の天王山初戦で大ブレーキとなった巨人・坂本勇人内野手が意地の決勝打。「野球人生の中でもなかなか、あそこまで悔しい思いというのはしたことなかった。何とかしてやろうと打席に入りました」。自らのバットで雪辱を果たした。
0-0の七回無死一、三塁の好機で、スタメンから外れた男が代打で登場。難敵・高橋の直球をしぶとく右前にはじき返した。思わず「オッシャー」と絶叫した。「何とかバットに当てて、何か起きてくれと。最後は気持ちで打ちました」と正直な思いを吐露した。
完封負けした前夜、3度の得点圏で凡退し、途中でベンチに下がった。「めちゃくちゃ暗かったと思う。情けないなと思いながら昨日一日は過ごしてました。昨日の打席はたぶん一生忘れられないと思う」。与えられたリベンジの舞台で悔しさを晴らした。
勝負手が実った阿部監督は「やっぱり一番いろんな修羅場をくぐってきた人」とベテランを起用した理由を明かし、「最後信じて良かった」としみじみと語った。
「阪神も本当に強い。何とか1つ勝てて良かった」と背番号6。チームは優勝マジックを2つ減らして「4」とし、最短Vは27日。「マジックが出ていますが、優勝するまで気を抜かず、若手、ベテラン一丸となって優勝します」。大黒柱が声を張り上げて力強くV宣言した。