「ＤｅＮＡ４－１２巨人」（２６日、横浜スタジアム）

　開始５分の先制３得点が、漂う重い空気を一掃した。連敗なら２位・阪神に１ゲーム差に迫られる一戦。巨人・阿部慎之助監督は「神様に言われました」と、４４日ぶりに浅野を外してオコエを起用。久々のスタメンに２度の好守と３安打で応えた。優勝マジックは「３」。さぁ歓喜のゴールが見えてきた。

　球団史上初の「１－０」決着が３試合続いていた。最終盤の緊迫した展開で疲労はピーク。こだわってきた「スタメン・浅野」にメスを入れた。野球の神様から受けた助言と…「（二岡）ヘッドコーチの推薦もあった」と指揮官。柔軟な思考でメンバー表にオコエの名前を書き、同時に「困った時のベテラン」と長野をスタメンで起用した。

　初回、オコエは犠打、長野は四球でつないで３得点。裏の守備では無死一塁から、牧の中前打でオコエが猛チャージを掛けた。一気に三塁を狙った梶原をダイレクト返球で封殺。傾き掛けた流れを引き戻すビッグプレーに阿部監督も「守備で躍動してくれた」としながら「明日、調子に乗らずにやってほしいなと思いますね」と、お約束のイジりも忘れなかった。

　「なるようにしかならない。とにかく勝つために一生懸命にやればいい」。試合前、選手を集め伝えた。最終盤に示したのは信頼。二回一、三塁では「選手が勝手に」と長野、岡本和の重盗で追加点を奪った。１８安打１２得点の猛攻で勝ち、最短Ｖは２８日・広島戦。野球の神様も味方に付け、一気にゴールテープを切る。