慶大・清原正吾 公式戦1号「見たか!と」父・和博氏の前で劇的同点弾 ドラフトへ「自信になります」

 9回、慶大・清原が同点となる本塁打を放つ(撮影・堀内翔)
 試合後、ガッツポーズをする慶大・清原
 観戦に訪れた清原和博氏
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 「東京六大学野球、慶大3-3明大」(28日、神宮球場)

 1回戦2試合が行われ、慶大は明大と引き分けた。プロ志望届を提出している清原正吾内野手(4年・慶応)が、プロ通算525本塁打を誇る父・和博氏(57)の前でリーグ戦初本塁打を記録。明大は今秋ドラフト1位候補の宗山塁内野手(4年・広陵)が史上34人目となるリーグ戦通算100安打を達成した。法大と早大も引き分けた。

 神宮につめかけた約8000人が息をのんだ次の瞬間、打球はバックスクリーンに飛び込んだ。お祭り騒ぎの仲間を背に、拳を突き上げダイヤモンドを一周。清原が起死回生の一発で記念のリーグ戦1号を刻んだ。

 「芯で捉えた、ほぼ完璧な当たりでした」

 1点を追う九回2死の土壇場で打順が巡ってきた。この打席までは3打数無安打2三振。「情けない結果だったので、最後に4番の仕事をしなきゃと。甘い球が来たらスイングをかけていこうと思っていました」。初球の高めカットボールを振り抜き、劇的な同点弾。ベンチ前ではスタンドで涙ぐむ和博氏を指さし、アピールした。

 「見たか!と。(父は)安堵(あんど)している感じに見えました」。中学はバレーボール、高校でのアメリカンフットボール部を経て、家族のために決意した硬式野球への挑戦。「大学で野球を始めた時の目標として、ホームランボールを両親にプレゼントすることを掲げていたので、やっと出て本当にうれしい」と胸をなで下ろした。

 12日にプロ志望届を提出した。実績の少ない清原にとって、勝負のラストシーズン。「正直『打たなきゃいけない』という気持ちがあったんですけど、最後の打席は『打ってやる』と切り替えられた。自信になります」。限界はない。また一つ壁を乗り越え、最後までアピールを続ける。

 ◇清原 正吾(きよはら・しょうご) 2002年8月23日生まれ、22歳。東京都出身。右投げ右打ちの内野手。186センチ、90キロ。小学3年から軟式のオール麻布でプレー。中学ではバレーボール部、高校ではアメリカンフットボール部に所属。慶大で硬式野球部に入部し、2年秋に初めてベンチ入り。3年春の開幕カード・法大戦で初スタメンをつかみ、3回戦で初安打をマークしたが、その1安打のみに終わり同年秋はベンチ外。4年春は主に4番を任されベストナインを獲得。大学通算成績は打率・231、1本塁打、8打点。

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