「阪神０－２ＤｅＮＡ」（３０日、甲子園球場）

　堂々と腕を振った。ＤｅＮＡの先発・吉野光樹投手が６回無安打無失点。高校時代を通じ、初めて立った甲子園のマウンドで躍動した。

　直球と武器のフォーク、そしてカットボールを効果的に交え、阪神打線をねじ伏せた。「昨日、（三浦）監督から力の入れどころ、抜く勇気というポイントの話をしていただき、良い投球につながりました」。前々回登板から２試合連続で５回持たずに降板した右腕に、指揮官が直々にアドバイス。金言を実らせた。

　ノーヒット投球が続いていたが、三浦監督は「まず勝つこと」と勝利を最優先して六回で交代。救援陣がきっちり無失点に抑え３位を死守した。

　ＣＳ進出が決まれば、ファーストＳでの先発の可能性も浮上する。指揮官は「ああいう形で投げていけば、いい投球ができると思う。きょうをいいきっかけにしてほしい」と話した。１日、２ゲーム差で追う４位・広島と最後の直接対決に臨む。