引退試合のヤクルト・青木 送迎役もこなした妻に花束手渡す「頑張り屋の佐知がいなければ」【スピーチ全文】

 胴上げされる青木(撮影・佐々木彰尚)
 7回表終了時、石川(左)と抱き合う青木(撮影・佐々木彰尚)
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 「ヤクルト5-3広島」(2日、神宮球場)

 ヤクルトの青木宣親外野手(42)が引退試合を行い、21年間のプロ野球人生に終止符を打った。1番・中堅で出場し、マルチ安打の活躍で有終の美を飾った。

 試合後のセレモニーではイチロー氏、ダルビッシュ、鳥谷敬氏、マクガフ、バレンティンがビデオメッセージに登場。マリナーズ時代の同僚、岩隈久志氏らから花束を受け取り、涙があふれた。

 09年オフに結婚し、球場への送迎までこなして青木の選手生活を支え続けた元テレビ東京アナウンサーの佐知夫人、2人の子どもから花束を受け取ると再び涙。青木は受け取った花束を逆に佐知夫人に手渡し、記念写真におさまった。

 この日も球場に送ったくれた佐知夫人には車内で「お疲れ様」と伝えたという。スピーチでも佐知夫人の名前を出し、「そして、頑張り屋の妻、佐知。いつもそばにいてくれてありがとう。佐知がいなければ、ここまで野球を続けることができませんでした。心折れそうな時に自分の話を聞いてくれたり、励ましてくれてありがとう」と視線を向けた。

 ▽青木のスピーチ全文は以下。

 「イチローさん。バシッと決められるか分かんないけど、とにかく喋ります、思いを。

 ついにこの瞬間が来てしまいました。こんなに盛大に送り出してくれたファンの皆さん、球団関係者の皆さん、心より感謝を申し上げます。最後まで残ってくれた広島カープファンの皆さん、関係者の皆さん、本当にありがとうございます。

 気づけばプロに入って21年間、夢中になって突っ走ってきました。引退発表後、各球団の方々の心温まるセレモニー、本当にうれしかったです。出会いは何事にも代えがたい大切な宝物です。プロに入って21年、自分の生き方は間違っていなかったと、出会った皆様が日々教えてくれました。自分に関わってくださった皆さんに感謝しています。本当にありがとうございます。

 いつも信じてくれた両親、ヘトヘトな体を治療し続けた院長、本当にありがとう。

 そして、頑張り屋の妻佐知。いつも側にいてくてくれてありがとう。佐知がいなければ、ここまで野球を続けることはできませんでした。心折れそうな時に自分の話を聞いてくれたり、励ましてくれてありがとう。

 そして2人の子供たち。「ナイスヒット」って言ってくれるのがうれしくて、パパは頑張りました。いつも応援ありがとう。

 (スタンドから「泣かないで」の声に)

 泣きますよ。泣くよ。21年も野球やったんすよ。泣きますよ(笑)。

 アメリカから帰ってきて、素晴らしい仲間に囲まれ、本当に豊かなものになりました。その仲間たちに囲まれこうやって送り出してくれること、本当にうれしく思います。本当にありがとう。

 いつも応援してくれたファン、いつも本当に温かい声援をありがとうございました。そして、この自分が愛したこの球団をよろしくお願いします。また会いましょう。本当にありがとうございました」

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