巨人の吉村禎章編成本部長が５日、都内で報道陣の取材に応じ、米報道でＭＬＢ挑戦の意向が明らかになった菅野智之投手について「すべてが終わった時点で話し合う」と明かし「彼の意思を尊重してあげたい」と語った。

　同本部長は「この時期はセ・リーグに優勝して、次のポストシーズン、大事なＣＳ、日本シリーズを勝ちきるためにチーム全員が同じ方向を向いている。勝つことに関してチームは集中している。智之本人も一番、分かっていると思う。残った試合を投げて勝ちきる。その一点に集中していると思うので」と前置きした上で「智之とはすべてが終わった時点できちっとそういうことも含めて話し合うということです」と明かした。

　これまでの話し合いについては「個々のことに関しては言うべき事ではない」とし「彼の貢献度、あれだけの貯金を作って優勝してくれた。終わってからの話し合いになりますけど、彼の意思を尊重してあげたい。今までのチームの貢献度、今年の優勝に対する彼の力は認めていますんで。彼の意思はしっかりと話し合った中で、尊重してあげたいというような気持ちではあります」と語った。

　菅野は２０２０年オフにポスティングシステムを用いてのメジャー移籍を模索したが、最終的に契約合意には至らなかった。以降も毎オフ、球団は本人と意思確認の作業を行ってきたという。今季は１５勝３敗、防御率１・６７でリーグ優勝に大きく貢献。米スポーツ専門局のＥＳＰＮは「ＭＬＢに到達するための道を開いた」と伝えていた。