中日・田島 涙の引退登板 元同僚・京田から空振り三振 サヨナラ勝ちで有終の美
「中日4-3DeNA」(5日、バンテリンドーム)
中日・田島が涙で曇った度付きのサングラスをかけ直す。そこから気持ちを込めてグラウンドへ飛び出した。七回1死。マウンドで立浪監督からボールを受け取った。「泣くの早いやろ、大丈夫か」。うなずくので精いっぱいだった。
代打・京田のコールで元チームメートとの勝負。お互いに泣いていた。「僕は自分のことで精いっぱいで、京田を見る余裕はありませんでした」。2球で追い込み、決め球のスプリットで空振り三振。3球三振を奪い、引退登板を終えた。
「1死を取って、今季の防御率は煩悩の数と同じ108。これからの人生もいろいろあると思います」と笑顔を浮かべた。チームは引退試合に花を添えるサヨナラ勝ちで5位に浮上。同僚から慕われ、一目置かれた背番号12を勝利で送り出した。