オリックス・中嶋監督が退任 3連覇も今季5位 続投要請も自らケジメ「慣れがより強く出てしまった」
「楽天1(降雨コールド)8オリックス」(6日、楽天モバイルパーク)
オリックスの中嶋聡監督(55)が6日、楽天モバイルパーク宮城で行われたレギュラーシーズン最終戦の楽天戦終了後に今季限りでの退任を表明した。球団側は手腕を評価し、9月中旬に来季続投を要請していたが、リーグ4連覇を逃して5位に終わった責任を取り、自ら退くことを決めた。
143試合を戦い抜いた後、報道陣の前に姿を現した中嶋監督は「責任」という言葉を強調した。
「僕は責任という言葉をよく使っていたんですけど、選手にはこっちに責任があるから思い切ってやってくれとよく言っていた。それを考えたら優勝してたチームがここまで落ちるということの責任はしっかり取りたい。今年で辞任します」
続投要請を行っていた球団側は再三慰留に努めた。続投へ心が動きそうな時もあり、「せっかくなんでもう一回やり返したい気持ちもありました」と来季指揮を執る姿も想像していたそうだ。ただ、辞意は固かった。
監督代行だった20年を経て、21~23年はリーグ3連覇。22年は日本一に輝いた。ただ、今季は5位に低迷し「優勝争いに絡めず終わり、つらかった。人って慣れるじゃないですか。慣れがより強く出てしまった」。これまで徹底してきた全力疾走などの全力プレーが改善されなかったことを「慣れ」と表現した。
中嶋監督の退任を受け、一蓮托生でタッグを組んできた水本ヘッドコーチも退任が濃厚。今後、急ピッチで監督後任の選定を進めていく。内部昇格では田口外野守備走塁コーチが有力で、小林2軍監督も候補に挙がるとみられる。