“お笑い強豪校”北稜 創部44年目で初の近畿大会出場 1年生左腕・中村が2失点完投
「春季高校野球京都大会・3位決定戦、北稜6-2山城」(6日、わかさスタジアム京都)
京都大会の3位決定戦が行われ、北稜が6-2で山城を下し、初の近畿大会(19日開幕・ほっともっとフィールド神戸)出場を決めた。決勝は立命館宇治が3-2で龍谷大平安を破った。大阪大会では準決勝が行われ、大阪桐蔭と履正社が決勝に進んだ。
一つ一つのアウトを丁寧に奪い、点が入ればみんなで大盛り上がり。「練習では厳しく、試合ではとにかく明るく」という北稜野球で、創部44年目にして初の近畿大会出場。中西俊介監督(37)は「ここまで支えていただいたOBのみなさんなど、積み重ねてのことだと思うので感謝の気持ちしかないです。(夏引退の)3年生が残してくれたものがあったからこそ、この結果になったと思います」と感情を込めた。
実は4強進出自体が春と夏も含めて初という、全国的には無名の公立校だが、一部では“お笑い強豪校”として知られている。お笑い芸人の「チュートリアル」の2人と「ミキ」の2人、そして「おいでやす小田」のM-1ファイナリスト5人が、OBとして君臨。学校の正門付近には、5人の活躍をたたえる横断幕が張ってあるほどだ。
9回2失点の完投で勝利をもたらした左腕の中村勇翔投手(1年)は「僕が入学してからは(5人の誰かが来たことは)ないですが、すごいなと思います」と話す。偉大な先輩に負けることなく、近畿大会でも笑顔を忘れず、明るく戦い抜く。