巨人・菅野 CS日程に物申す「日程が空きすぎるので考えてほしい」 フェニックス・L「本当は若手が投げるべき試合」

 「フェニックス・リーグ、巨人9-1オリックス」(9日、ひなたサンマリンスタジアム宮崎)

 巨人の菅野智之投手(34)が9日、CS開催日程について、来季以降の改善を強く求めた。2日にレギュラーシーズンの全日程を終えた巨人は、16日のCSファイナルS開幕まで2週間の“空白期間”がある。この日はみやざきフェニックス・リーグでオリックス戦に登板したが、これまでも野手、投手ともに調整の難しさが指摘されてきただけに、現場の声として「見直しは必要」と訴えた。

 雲一つない宮崎の空の下、菅野が圧巻の投球を見せた。若手主体のオリックス打線相手に4回を2安打無失点。1週間後に待つCSファイナルSを前に「何の不安もなく臨める」と手応えを語った。ただ、制度上の問題点に心は晴れない。言葉を選びながら硬い表情で改善を求めた。

 「本当は若手が投げるべき試合。登板機会をもらって。ありがたいなと思って投げました」。03年に始まったフェニックス・リーグは、出場機会の少ない若手選手の育成を目的に開催されている。だが、07年のCS制導入以降、短期決戦前の調整として使われている。

 背景に長く議論されている「日程問題」がある。4年ぶりのリーグ優勝を決めた巨人は、今月2日にレギュラーシーズンの全日程が終了。16日に始まるCSファイナルSまで2週間。パ・リーグを制したソフトバンクも4日が最終戦で、過去、セ・パの1位チームが日本シリーズ進出を逃したケースは各3回。菅野が調整の難しさを訴える。

 「少し日程が空きすぎるので考えてほしいなと。見直しは必要だと思いますね」。日程編成について球界関係者は「セ・パともにCS開幕2日前までに終わらせる目標がある」とし、「経験値からも12日間から2週間程度、余裕を持って予備日を設定する必要があるため、このような日程になっています」と説明した。

 当然、年々でシーズンの消化に差はある。ただ2、3位で戦うファーストSを待つ1位チームが、困難な調整を強いられる問題は長く議論されてきた。菅野の訴えも「最高のパフォーマンスを出したい」のが本意で、現場の声を代弁した要望だ。これまでも柔軟に形を変えてきたCS制度。選手、ファンに寄り添うための転換期を迎えている。

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