中日・井上新監督 強竜復活へ所信表明 さっそく動いた!スカウト会議で関大・金丸中心の指名確認

 中日・井上一樹新監督(53)が10日、名古屋市の中日ビルで大島宇一郎オーナーから正式に就任を要請されて、受諾。同所での就任会見に臨んだ。背番号、契約年数は発表されなかった。会見後はスカウト会議に出席し、大学ナンバーワン左腕の関大・金丸夢斗投手(21)を中心とした指名を確認。就任早々、積極的に動いた一日となった。

 井上新監督はまず、午前9時半に大島オーナーから正式に就任要請を受けた。「気が引き締まりました」。受諾すると、別室での会見に出席。午前10時、球団カラーと同じブルーのネクタイを締め直し、金びょうぶの前での所信表明となった。

 「ドラゴンズに育てられた身分。恩返ししたい気持ちを持ちつつここまでやってきました。(立浪前監督が)種をまき、やっと芽が出始めたという中での引き継ぎ。責任は重大です。勝つチームに成り上がらないといけないという責務を肝に銘じます。我慢と勇気と持ち前のチームを明るくする長所を前面に出して、いいチームをつくれればなと思います」

 我慢と勇気と持ち前の明るさ。この3つを心得として発表。そして「強く、愛されるドラゴンズをつくる」ことが目標となる。会見後は自家用車を運転してナゴヤ球場に向かい、午後1時からスカウト会議に参加。「ここでうかつに誰々ということも言えません」と明言は避けたが、ドラフト1位の鉄板候補は関大・金丸だ。

 競合となった場合は初仕事となるくじ引きが待つ。「仮にそういう場面になったら『自分は運があるぜ』と思い込みながらいきたいと思います」と覚悟。立浪前監督には9日夜に「明日、会見してきます」と報告すると、スタンプでOKマークが送られてきたという。できる限りの義理は通した。大事なことは守り、愚直に、井上丸は進む。

 ◇井上 一樹(いのうえ・かずき)1971年7月25日生まれ、53歳。鹿児島県出身。現役時代は左投げ左打ちの外野手。鹿児島商から89年度ドラフト2位で中日入団。09年現役引退後は中日1軍打撃コーチ、2軍監督などを歴任。20年から阪神1軍打撃コーチ、同ヘッドコーチを歴任。24年に中日2軍監督を務めた。NPB通算成績は1215試合で打率・275、79本塁打、349打点。

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