オリックス史上初の投手出身、岸田護新監督が会見で所信表明「オリックス一筋。何とかチームのために力になれたら」
オリックスの新監督に就任した岸田護前投手コーチ(43)が11日、舞洲の球団施設で就任会見を行った。
オリックス・バファローズ選手経験者では、初の生え抜き監督。グレーのスーツに身を包み、力強く所信を表明した。「驚きと不安と。今は緊張とが率直な気持ちです。オリックス一筋でやらせていただきました。要請をいただきましたので何とかチームのために力になれたら、と引き受けました」と話した。また「やはり中嶋監督が最後に言われた『慣れ』は選手に限らずあった。中嶋さんに任せておけばなんとかなるという空気はあったと思う。そこをもう一度、一丸となって、同じ方向を向いて戦っていけたら」とV奪回への強い思いを示した。
岸田新監督は勝利と育成を掲げてリーグ3連覇&22年の日本一に貢献。リーグ5位に沈んだ責任を取り、6日に退任を表明した中嶋前監督の野球を知る指導者としても、期待される。
岸田新監督は選手からの信頼も厚く、現役時代は、今も現役を続ける平野佳らと投手陣の中心だった。今年は6月にファームからローテーションされ、1軍投手コーチとしてブルペンを担当。今度はチームの将として、球団から再建を託された。
投手出身監督の誕生はオリックスでは初めて。前身の阪急時代を含めると1979、80年に指揮を執った梶本隆夫監督以来、45シーズンぶり。
◆岸田 護(きしだ・まもる)1981年5月10日生まれ、43歳。大阪府出身。現役時代は右投げ右打ちの投手。履正社から東北福祉大に進学し、NTT西日本を経て2005年度大学・社会人ドラフト3巡目でオリックス入団。通算成績は432試合登板で44勝30敗63S、防御率2・99。19年に引退し翌年からオリックス投手コーチ。25年シーズンから監督を務める。